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◉実はあいまいな坐骨神経痛の定義。
坐骨神経痛という単語はよく聞くと思います。
多くは梨状筋による圧迫が問題だとされており、多くの整体やマッサージでその筋を揉みほぐそうとしています。
◉梨状筋症候群はまれな現象。
しかし実は、その根拠自体が非常に曖昧で、ある論文においては否定的な意見が多く、疑問視されています。
沢山の論文を読んだ結果、坐骨神経痛が全く存在しないというわけではないが、良く言われているほどメジャーな存在ではない、というのが結論です。
◉他にも沢山神経があります。
坐骨神経痛という定義自体が曖昧なのは、その分布領域には、他にも後大腿皮神経という皮膚の神経/皮神経もあるからなのです。
実際、太ももの後ろの皮神経に対してアプローチするだけで、坐骨神経痛の症状がなくなった方もいらっしゃいます。
皮神経に注目してみると、長年の坐骨神経痛も変化していくかもしれません。
また臀部の深部には、他にも運動神経がいくつかあります。
腰痛や下肢の痛みや痺れがある方には、坐骨神経以外の末梢神経・皮神経にアプローチする必要があるかもしれません。