線維筋痛症について
線維筋痛症/fibromyalgiaとは、慢性的な激しい痛み、頭痛、疲労感、睡眠障害、こわばり、うつ症状、筋疲労、痛覚過敏といった症状が起こる病とされています。
さらに、慢性疲労症候群/CFS、過敏性腸症候群が一緒に発症する場合もあると言われています。
人口の約2%程の方に発症し、女性に多く、脳・神経系の問題が起こっていると言われています。
原因は?
残念ながらいまだにはっきりしたことは不明とされており、血液検査、MRI、CTでも異常が見られません。
心理的・肉体的ストレス、手術、外傷、ウイルス感染などのきっかけで起こることもあります。
中枢性感作(脳内で痛みに対して過敏になってしまう)の可能性が疑われています。
一般的に言われている見分け方
線維筋痛症の診断には、18箇所の圧痛点のうち、11箇所あると疑いがあると言われています。
しかし、健康な方でも強く押されれば痛いような場所が多いので、診断としては科学的根拠もなく主観が患者様にも医師にも入ってしまうため、非常に曖昧です。
海外のJohn Quintner医師(元リウマチ専門医)もこのように言っています。
線維筋痛症(筋肉や線維組織の痛み)とは、一般社会において一般的に見られる症状群を総称した名前です。
つまり、線維筋痛症は明確な病状ではないということです。
それは「症状群」というカテゴリーに該当します。
Fibromyalgia (pain in the muscles and fibrous tissues) is the name given to a group of symptoms, some of which are commonly found in the general community. This means that fibromyalgia is not a clear-cut medical condition. It falls into the category of a “symptom cluster”.
引用:http://www.fmperplex.com/home/
ちなみに症候群・シンドロームとは、原因不明の同じような症状を表す名称です。
つまり、原因がよく分かってないし、似たような症状の人が多いから名前をつけたということですね。
様々な原因が複合して起こっている慢性疼痛と考えた方が、わかりやすいと思います。
だからこそ同じ薬が効かなかったり、ある治療法が聞く人と聞かない人がいるとい考えると理解しやすくなります。
痛みというのは、バイオサイコソーシャルモデルのように、身体面、心理面、家庭や職場など社会環境が複合的に組み合わさって、脳からのアウトプットとして出てきた個人的な体験なのです。
線維筋痛症について、海外の論文などから、わかりやすくお伝えしていきたいと思います。